木造への設置可能、軽さに強み
庇(ひさし)専門の住宅設備販売会社ケノフィックス・ジャパン(東京都新宿区)は、集合住宅に向けた後付け庇「ケノフィックス」の販売を強化している。
同製品は、軽さと高い柔軟性が特徴。製品自体の重さによる壁への負担が少ないため、RC構造と比べて壁が薄い木造物件にも後付け設置が可能だ。庇の屋根部分を支える骨組みの支柱部材には、柔軟性に優れた高性能樹脂のポリカーボネートを採用。庇がしなることで強い風によってかかる負担や積雪などの重さも逃すことができるため、後付けでも高い耐久性を発揮するという。
既存物件の中にはベランダや外階段などに庇がない、または庇が短く不便を感じるとの声がある。特に集合住宅では、最上階の外廊下や玄関前に屋根がない物件も多く、後付け庇を設置することが増えてきた。
同商品は奥行き300~1800㎜までの10種類から選ぶことができる。庇の横幅は現場のサイズに合わせてオーダーメイド可能だ。L字形の外階段など設置が難しいとされる場所でも、取り付けることができる。
同製品は2002年に韓国で開発され、イギリスをはじめ33カ国に拡大。日本では15年より取り扱っている。オンライン販売にも対応。24年9月30日時点では月平均15台以上を売り上げる。
金英鳳(キム・ヨンボン)代表取締役は「集合住宅では、自転車置き場やごみ置き場の後付け屋根としても設置できる。今後はさらに集合住宅向けに販売を強化していきたい」と話す。
(2024年10月21日22面に掲載)